2005年12月16日
 

Clown Around The Crown

鬼喜王子です。

僕がマジックをする時に気をつけていることの一つに、「お客様の中で一番偉い人を標的にする」というのがある。
接客という観点だけからではなく、狭義のエンターテインメント、広義のコメディ、つまり風刺とか人をバカにして笑いをとるものの、それは義務だと思うからである。

「コメディアン」の役目、というか存在意義というのは、人が怖くて言いたくても言えないことを大声でいうことにある。「大様の耳はロバの耳」と言える者こそが、真の「コメディアン」なのである。人は言えないことを言ってのけたコメディアンに快哉を叫び、言われた偉い人は、もしその人が賢者であれば、笑われながらも言われたことを自らを省みるよすがとし、「コメディアン」を許すであろう。

昔の王様というのは、必ず道化を側に置いた。道化のバカにした、それ故に真実の言葉に耳を傾けることで、側近の阿諛(おべっか)に惑わされぬためであり、また道化を許す自分の度量の広さを人々に示すためである。

真のエンターテイメントというものは、それを見た人々に何かを気付かせ、考えさせものであると、僕は思う。
チャーリー・チャップリンが偉大なのは、彼がドタバタ劇をやったからではない。時には命の危険にさらされながらも、機械文明、ファシズム、金銭至上主義を風刺し、批判したからに他ならない。

どんなに偉い人、注意深い人、頭のいい人、冷静な人にもだまされる余地はある。それを人々に、やられた人、見ている人に気付かせ、子供に戻してあげることが、マジックのひとつの役割ではないかと思うのだ。

Posted by kiki at 03:07 |

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