2006年08月22日
 

限界への挑戦

気持ちはいつでもチャレンジャー、な鬼喜王子です。

人には例え死には至らなくとも、「もうダメかもしんまい」と思う瞬間が人生に何度か訪れるようにできている、と思う。

僕が予備校生だった時代、模試を受けに京都産業大学に行った帰りに、京都駅へと向かうバスに乗った。京都市の地理を知らない人のために説明すると、京都市を北から南へほぼ完全に縦断する形になる。
長い試験が終わり尿意を催していたのだが、間の悪いことにバスの出発時刻が迫っていた。これを逃すとかなり帰りが遅くなる、ということで、トイレは我慢してバスに飛び乗った。が、なにぶん京都の北の端から南の端、時間がかかる上に、プチ渋滞。
膀胱はすでに破裂寸前。「ここ(バスの中、しかも満員)でだせたらどんなにいいだろう!」とは思うものの、人としてのプライドがそれを許さない。
トイレ以外のことが考えられなくなり、精神力だけで尿道を閉じていたそのとき、駅がバスに着いた。もちろんトイレに直行。あの時僕は、人は何ももたなくても幸せになれるのだと、痛感した。

それから約10年後、また限界を精神力で超える経験をしてしまうとは…。
先日、引越し先を探す必要にせまられて、三田方面の不動産屋を見て回ったのだが、「せっかく近くまで来たのだから、ファンサイトができるくらい人気のラーメン屋『二郎三田本店』に行ってみよう」、と慶応大学正門方面へ向かった。

二郎.jpg

うわさ通りのすごい行列。炎天下でも誰も文句を言わない。
20分ほど並んでから、やっと「豚入り小」注文。出てきたのは普通のラーメン屋なら特盛でも出てこないようなすごい量だった。
麺は太めでしっかりと食べ応えがある。焼き豚も「枚」で数えるよりは「個」で数えたほうがよさそうなくらい分厚い。スープは濃厚でしょうががバッチリ効いている。
うまい。うまいんだけど、タイプじゃないのだ。浜崎あゆみは可愛いとは思うが、タイプではないように。
それにしてもこの量はどうだ。食っても食っても一向に減らない。今日は二郎に行くことを予想して朝から何も食べていなかったにもかかわらず!
残そうかと思った。だが目の前で一生懸命作ってくれているオヤジ、外で文句一つ言わずに並んでいる人、店内でこのラーメンを食うことだけに集中している客、この人たちのことを考えると、残すなんてことは人として許されない。

約15分後、精神力だけで完食した僕は炎天下を再び歩き出したが、吐きそうだった。気持ち悪くてではない。純粋に体の容量を食ったものが上回っているのだ。だがとりあえずは人としてのメンツは保った。

ラーメン二郎、恐るべし。

Posted by kiki at 07:30 |

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