2007年09月16日
 

箴言集(その2)

ロケット・ボーイ、鬼喜王子です。

先日美容院に行ったときに読んだ、雑誌『Pen』の8月号で宇宙開発の特集をやっていたのがいけなかった。
しばらく引っ込んでいた「宇宙熱」が再発して、Penのバックナンバーはおろか、宇宙を舞台にした映画のDVDを衝動買いしてしまったのだ。

以前レンタルして見て泣いた『アポロ13』、今回スペシャル・エディションを買って、やっぱり見て泣いた。お涙ちょうだいな演出になっているのが気に入らないが、この壮大な人間ドラマの前では些細なことだ。
それにしてもエド・ハリス演じる主席管制官ジーン・クランツのかっこいいことよ。

映画は事故にあったアポロ13号が、悪運に継ぐ悪運で生還率ほぼ0%という状況にありながら、NASAのスタッフの叡智を結集させて、なんとか大気圏突入まで持っていく(ちなみにNASAのスタッフが言うには、アポロ11号の月面着陸のときよりも、このときのほうが給料に見合った仕事をした、と思ったそうだ)。
人事は尽くした。でも宇宙船自体が事故で損傷しているかもしれない。無事に生還できるかはまさに天命のみぞ知る、という状況。
あるスタッフが漏らす。「NASA始まって以来、最大の災厄になるかもしれない」
それに対してクランツは、

「言葉をかえすようだが、最大の栄光の瞬間だよ」

と言ったのだ。
物事を前向きにとらえるとか、絶対に助けてみせるという信念をもつとか、そういうこと以上に崇高なものを感じる。なんというか、人間の一番尊いところ、魂のいちばん奥深い部分が言わせているような気がするのだ。
絶望的な状況であればあるほど、こうした言葉が輝いて見える。

ちなみにこの映画は、事実を基にしているので、結末はわかっているのだが、それでもラストシーンは涙無しには見られない。
どんなに無理に思えても、人間の力は、運命に打ち勝つことが出来るのだ。


Posted by kiki at 10:21 |

コメント

 

コメントしてください




保存しますか?



2008年02月
 
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29